●ゲームマシン以外に使っている楽器、イクイップメントがあれば教えて下さい。
ヤレック:
Gameboyの音だけだ。サンプルも使わない。ポケットコンソールには4チャンネルシンセしかない。矩形波か三角波しか使わないよ。オールドスクールサウンドだね。kunstbande SLA, DOXAPINE, mikrokillaとか他のプロジェクトでは簡単なシーケンサーと、ループプレイヤーと、アルペジエイターとか他の音楽機能を使う。ハードウェアだったらゲームボーイ、 Commodore 64、 Amiga 600、 PC (Pentium 150!)、 MDプレイヤー、マイク、DJの古いミクサーとか、全部レトロな機材なんだ。
パウエル:
GBZZはGameboyコンソールしか使わない。あとは表象化のためにEyesWebというソフトを使っている。他のプロジェクトではもっと普通の機材とソフトを使う。例えば僕はEMU(「E」シリーズのサンプラーとか)、Roland、 Yamahaの製品を使っている。あとはPure-DataやCyberSoundソフトをパソコンで使う。今はOctaveに挑戦している。Octaveは数字アプリケーションのプログラミング言語で、簡単なDSPプロセシングに使えるんだ。Octaveは旧式な機材だ。GUI(グラフィック環境でのインターフェース画面)がなくて機能はすべてコンソールからアクセスする。これは中々渋い。 マリウズはKorgの製品の大ファンなんだ。
●SONYのPS2やPSP、NINTENDO DSをあなたたちのイクイップメントに取り入れたいと思いますか?
ヤレック:
ハイテックコンソールの音を使う必要なんかないんだ。殆どの場合ああいうゲームサウンドトラックはチップチューンではなく実際の音楽だし。それにサンプルは使わない。ライブ中はトーンを使いながらサウンドの環境を造るんだ。
パウエル:
僕達はGameboyコンソールが大好きだからその音を使う。古いコンソール(ZX Spectrum, Atari, Commodore, Amigaなど)は使ったこともあるし、いつかはそれらの音をまた使うかもしれない。古いコンソールであれば使う可能性がある。最近のコンソールはスーパーコンピューターみたいなもんで高性能で先進のグラフィックスなんだ。僕達はローテクバンドでレトロ技術に集中するんだよ。
●あなたたちを取り巻くポーランドのミュージックシーンはどんな感じですか?
トメック:
ポーランド人は好みにうるさい。ヒットチャートにはポップスターしかいない。僕達が造っているようなボーカルなしの音楽はあまり好かれないね。
パウエル:
びっくりするかもしれないけど、実はポーランドのミュージックシーンにはあまり詳しくないんだ。ヴロツワフはポーランドの西南のほうに位置してあって、ポーランドの殆どの大都会から結構離れているんだ。でもドイツのベルリンとかチェコのプラハに近い。簡単に言ったらポーランドのミュージックシーンは10年前から混乱しているよ。御存じかもしれないが、ポーランドはずっと前から音楽で有名なんだ。クラシックのすごい作曲家も多いし、アカデミックな現代音楽でも知られている。80年代のパンクとかレゲエのインディーズシーンも凄かったよ。ただ、90年代なかばからポーランド人のミュージシャンは世界のミュージックシーンから外れるようになった。音楽シーンは長い間技術とかテクニックに関する新しいアイディアを取り込むことを拒絶せざるをえなかった。でも去年からなにかが変わってきたと思う。また新しい音が聞こえるようになった。特にアンダーグラウンドのエレクトロニック音楽でね。
●そうですか。ところで日本で演奏するとしたら、どの都市に行きたいですか?
パウエル:
日本は行ったことないから、どこに行っても楽しいだろうな。でも僕達はある夢を抱いている。任天堂本社の屋根でライブをすることだ。個人的には、町田市国際版画美術館に行きたいんだ。僕が参加しているPing Melody というプロジェクト(http://ping.wrocenter.pl)が、あの美術館が企画した大会(netarts.org)で優勝したんだ。
●なるほど。じゃあ、いちばん大好きなゲーム、おすすめのゲームは?
マウゴジャータ:
さっきも言ってたけど、私の一番好きなゲームは「The Lemings」。これは推薦します。プレイするのに、同時にリラックスして考えなければいけないの。最高よね。
ヤレック:
Gameboy Advanceの一番好きなゲームはCastlevania (コナミの「悪魔城ドラキュラ」)全シリーズ。2Dグラフィックで最高なRPGアクションゲームだ。あとはメトロイド・フュージョン & ゼロ・ミッション、Advance Wars 1 & 2、 メタルスラッグAdvance、 マリオ vs ドンキーコング, ボンバーマン,他にも沢山ある。古いゲームも大好きだよ。ときどきGameboyの Avenging Spirit、星のカービー (全シリーズ)、 Montezuma’s Return、R-Type、スーパーマリオ、 ワリオランドとかをやるよ。ポケモンは大嫌いだ。あとは釣りとかのつまらないゲームは嫌いだね。
パウエル:
テトリス、 アルカノイド。あとはKing’s BountyというAmigaとDOS用の古くて単純な戦略ゲームなんだ。おそらく「Heroes」シリーズのプロトタイプだったやつだ。
●OK。質問を変えますが、現在のポーランドの音楽シーン、または音楽業界に不満はありますか?もしあれば、率直にどうぞ(笑)
パウエル:
GBZZみたいなプロジェクトをやっていれば、インスピレーションを音楽だけではなく、つまらないことからも引き出せる。だから僕達は嫌いな音楽をいつも聞いているよ。 例えば、現代ポップはつまらなくて、ばかばかしくて、派生的で、金と格好を重視しているが、僕達にとってはすごいインスピレーションの元になっているんだ。あとは、アカデミックな音楽は真面目すぎて僕達にとっては逆に面白いね。他のアーティストは好きな音楽を真似するけど、僕達は「ネガティブ」なインスピレーションを製作の元にしている。
トメック:
僕は現代世界の音楽とエンターテインメントの方向性に満足している。最近の傾向はアーティストのメッセージや複雑な気持ちとかなんでも「シンプルにする」ことだと思う。こういう姿勢で音楽を作ってくれたから、聴取者にとって音楽鑑賞がシンプルで、なおかつ居心地よくなった。アーティストの狙い通り、我々聴取者はあまり考えなくてもいいようになったんだよ。(笑)
ヤレック:
他のミュージシャンに対してもそうだが、自分の音楽に対しても批評家の視野が必要だ。ポーランドにも海外にも面白いものがある。あっちでもこっちでも皆同じルールでやってきてる。ただ、僕達ポーランドの音楽業界は若くて、西洋を重視しすぎかもね。
●最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
パウエル:
日本の皆に感謝している。日本からは、いつもいいフィードバックをもらっているので。ポーランドか日本で会えればいいね!日本のメディアやアーティストに昔から影響を受けているよ。日本のアーティストも、もっとポーランドに来てほしい!
トメック:
ポーランドに来て下さい!










